住宅ローンの制度や金利

ボーナス分の繰り上げ返済とは?メリットとデメリットを解説

住宅ローンには、月々の返済以外に「ボーナス返済」を設定することができます。

ボーナス返済を組み込めば毎月の返済額を抑えられるものの、ボーナスは会社の業績に左右される不確定なものなので、コンスタントに支払っていけるかどうか、不安に思われる方もいらっしゃるでしょう。

そうした事態に備えて活用したいのが、「ボーナス返済分の繰り上げ返済」です。ここでは、その意味とメリット・デメリットについてお伝えします。

 

 

 

ボーナスの繰り上げ返済とは

「ボーナスの繰り上げ返済」と聞くと、ボーナスなどの臨時収入をローンの返済に充て、返済期間を短縮することや、月々の返済額を減額することを思い浮かべた方もいらっしゃるでしょう。

ここでは、その意味ではなく、住宅ローンの内、月々の返済とは別に「ボーナスで返済する分」としてあらかじめ配分した金額だけを繰り上げ返済することを取り上げたいと思います。

 

「毎月返済分」と「ボーナス返済分」

住宅ローン融資を受ける際に「毎月返済分」と「ボーナス返済分(半年毎増額返済分)」の配分を決めます。

3,000万円の住宅ローン(金利1%、借入期間35年)を例にとりましょう。全額を月々定額の支払いで返済するなら、「毎月返済分」は84,685円となります。

しかし、3,000万円のうち2,000万円を「毎月返済分」で、残り1,000万円を「ボーナス返済分」で返済する場合、「毎月返済額」は56,457円となります。

そして、年に2回あるボーナス月には「毎月返済額」に加え、さらに「ボーナス返済分」の169,665円を加算した22,6122円を支払うことになります。

 

住宅ローン(金利1%、35年) 月々返済額 ボーナス月加算額(年2回)

  • 月々返済分=3,000万円 84,685円
  • 月々返済分=2,000万円
  • ボーナス分=1,000万円 56,457円 169,665円

 

ボーナス返済を取り入れても年間返済額はほぼ同じ

月々返済だけで返済する場合と、月々返済とボーナス返済を組み合わせて返済する場合は、年間の返済額はほぼ同額となります。

例えば、先ほどと同じく3,000万円の住宅ローン融資(金利1%、借入期間35年)を受けるケースで考えると、月々返済だけで返済する場合、年間返済額は84,685円×12ヶ月=1,016,220円になります。

いっぽう、ボーナス返済に1,000万円配分する場合だと、56,457円×12ヶ月=677,484円+169,665円×年2回=339,330円で、合計すると1,016,814円となります。

住宅ローン(金利1%、35年) 年間返済額

  • 月々返済分=3,000万円 1,016,220円
  • 月々返済分=2,000万円
  • ボーナス分=1,000万円 1,016,814円

 

ボーナス返済分が増えると少しだけ負担が増える

上の表を見ても分かるように、両者の年間返済額は完全にイコールではありません。

これは、月々返済よりボーナス返済の方が元金を減らすタイミングが少し遅くなってしまうことが原因です。

毎月返済していれば、毎月少しずつ元金が減っていきますが、ボーナス返済は年2回の返済のため、6ヶ月分まとめて元金を減らすこととなり、そのタイミングの差だけ利息が増えてしまうという訳です。

とはいえ、35年間の総返済額は、月々返済だけで返済する場合が3,556万7,804円、ボーナス返済に1,000万円分配分する場合が3,558万8,319円となり、その差額は35年でわずか2万円程度です。

住宅ローン(金利1%、35年) 35年総返済額

  • 月々返済分=3,000万円 35,567,804円
  • 月々返済分=2,000万円
  • ボーナス分=1,000万円 35,588,319円

※ボーナス分による繰り上げ返済より「借り換え」を検討した方がお得なケースもあります。

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ボーナス分を繰り上げ返済するメリットとデメリット

では、住宅ローンのうち「毎月返済分」はそのままに、「ボーナス返済分」だけ繰り上げて返済するとどのようなメリットがあり、逆にどのようなデメリットがあるのでしょうか。

 

ボーナス分を繰り上げ返済するメリット

ボーナス分を繰り上げ返済するメリットとしては以下のようなものがあります。

  1. ボーナス月の負担を軽減できる
  2. ボーナス月の負担軽減分を期間短縮に充てられる
  3. ボーナス分を繰り上げ返済すれば利息カットにつながる

以下、それぞれについて詳しくご説明します。

 

1.ボーナス月の負担を軽減できる

臨時収入としてのボーナスは、将来にわたって毎期必ず出るわけではないでしょうし、その額も変動する可能性があります。

そうした意味で、「ボーナス返済分」を繰り上げ返済しておけば安心ですし、余ったお金が出た場合には貯蓄や旅行に回す事ができ、生活にゆとりができるでしょう。

 

2.ボーナス月の負担軽減分を期間短縮に充てられる

「ボーナス返済分」を繰り上げ返済することでボーナス月の負担を軽減することができたら、その分をさらに「毎月返済分」の繰り上げ返済に充てることができます。結果、ローン返済期間の短縮になるわけです。

最初から期間短縮を目的として繰り上げ返済ができるなら一番効果は高いのですが、先にボーナス分を返済しておくことで、余裕を持って繰り上げ返済を進められます。

 

3. ボーナス分を繰り上げ返済すれば利息カットにつながる

前項でお話ししたように、ローン返済額に占める「ボーナス返済分」の配分が大きいほど利息が加算され、支払いの負担が大きくなります。つまり、「ボーナス返済分」を先に繰り上げ返済すれば、その分だけ利息をカットすることができます。

 

ボーナス分を繰り上げ返済するデメリット

ローンは1回の返済額を大きくし、返済期間が短くなるようにした方が総返済額は少なくなります。
つまり、最初から月々返済分の繰り上げ返済(期間短縮型)をするのが最も効率的です。

効率のよさで並べると、1番は「毎月返済分」の繰り上げ返済(期間短縮型)、2番は「ボーナス返済分」の繰り上げ返済、3番目は「毎月返済分」の繰り上げ返済(返済額軽減型)となります。

②と③の違いはあまり大きくないため、実際の負担を考えながら、余裕があるようであれば①を選ぶのが一番良いでしょう。

 

ボーナス分の繰り上げ返済、オススメのタイミングは?

住宅ローンを借りている金融期間によって、繰り上げ返済できる時期・方法・繰り上げ返済手数料は異なりますが、一般的には以下のようなタイミングでの繰り上げ返済がオススメです。

 

できるだけ早いタイミングが良い

住宅ローンの繰り上げ返済は、通常の返済(元金+利息)と異なり、元金だけの返済となるため、基本的にはできるだけ早いタイミングで繰り上げ返済した方が利息の膨らみを抑えられます。

ただし、住宅ローンの金利が1%以下であれば話は変わってきます。

 

住宅ローン金利が1%以下であれば1月が良い?

住宅ローンの金利が1%以下で、住宅ローン控除の残り期間がある場合、1月に繰り上げ返済した方がよりメリットが大きい可能性が高いです。

住宅ローン控除とは、年末時点での住宅ローン残高に対し、1%分の税金控除を10年間にわたって受けられる制度です。

1%以下の金利で住宅ローンを借り、1%の控除を受けられるのですから、住宅ローンの年末残高は大きければ大きいほどお得ということになります。

 

年末調整の資料提出も考慮しよう

また、住宅ローン控除の残り期間がある場合に限りますが、住宅ローン控除の2年目以降の手続きはお勤めの会社に資料を提出して年末調整することになります。

11月〜12月に繰り上げ返済してしまうと住宅ローンの年末残高に変更が生じ、年末調整の為の資料提出の際に間に合わなくなる可能性もあるため、金融機関の担当者によく確認するようにしましょう。

住宅ローンの返済の内、ボーナス分の繰り上げ返済についてお伝えしました。
ボーナス分を繰り上げ返済することで、毎年2回受け取れるボーナスにゆとりが生まれ、貯蓄や旅行、さらには次の繰り上げ返済に利用することもできます。

今回ご紹介した内容をご参考に、ご自分の収支状況と照らし合わせてより効率の良い繰り上げ返済を行なってください。

 

まとめ

・住宅ローンの返済には、月々の返済とは別に年2回のボーナスを充てる「ボーナス返済分」を配分することができる。

・その「ボーナス返済分」について、繰り上げ返済を行うと金銭的なメリットがある。

・そのメリットとは、「ボーナス月の出費負担が減る」「ローン返済期間短縮につなげられる」「利息をカットできる」である。

・繰り上げ返済のタイミングは早いほどよいが、ローン金利や年末調整の時期などを考慮する

※ボーナス分による繰り上げ返済より「借り換え」を検討した方がお得なケースもあります。

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